体験者インタビュー第10回「初めて物の境界がわかりました!」

最終更新: 1日前

RETISSAシリーズの網膜投影を体験してくださった方に、感想を伺うインタビューシリーズ。第10回は、この6か月間RETISSA Display IIをお使いの野村様にお話を伺いました。

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ご協力いただいた方

お名前:野村様(35歳)

ご職業:メガネ・補聴器のイタガキ 商品部

眼の状態:先天性水晶体亜脱臼











―よろしくお願いいたします。ご経歴と眼の状態を教えてください。

 群馬県の眼鏡店でパート社員として働いています。先天性の水晶体亜脱臼です。水晶体を支えている毛様体(チン小帯)が先天的に弱いため、水晶体が固定されず、常にフラフラしている状態です。裸眼では物や人を明確に見ることができません。自動車が運転できないので地元では仕事がなかなか見つかりませんが、就職できて、会社の理解にはとても感謝しています。

 見え方は、全体的にぼやけています。また、姿勢が変わると見え方も変化し、ピントが合いません。眼鏡での矯正視力は両眼とも0.2ですが、視力も日によって変わるので、安定していません。特に左眼は、近視は強いのであまり使っていません。

 視野欠損や色覚異常は両眼ともありません。

 スマートフォンやパソコンを見るときは、顔を画面に近づけたり離したりして、その時に適切な位置を探して、かなり無理をして見ています。


―普段お使いの補助具は何ですか。

 眼鏡で視力矯正できないときは、その場に応じてルーペを使ったりしています。パソコンの画面を見るときはウィンドウズの拡大鏡を使います。それでも見えないときは、画面にかじりつくようになることもあります。今は、写真のように三脚で固定したiPhoneのカメラを通してRETISSA Display IIも使っています。




―今年の3月、最初にRETISSA Display IIをパソコンに接続してご覧になった時のことを聞かせてください。

 勤め先の会社の社長に呼ばれて、社長室でRETISSA Display IIを試しました。右眼で光を見ながらRETISSAをかけるのですが、なかなかうまくいきませんでした。数分間かけて、やっと画像を見つけた瞬間「これ、やばい。本当にやばいです!」と大声で何度も言ってしまいました。海の中を泳ぐ亀や、イソギンチャクの映像が輪郭まではっきりと見えたのです。

 生まれて初めて、明確な世界を見ました。筆舌に尽くしがたい喜びでした。

 私はこれまで、例えばパソコン画面の縁を、境界線として認識出来ていませんでした。RETISSAをかけて初めて物の境界というものが分かったのでした。

 新しい世界というよりは、「生まれ変わった!」という感覚を得ました。

 第三の目と言った方がいいかもしれないです。視界が安定して明確になることに、感動して、興奮が収まりませんでした。


―その時続けて、RETISSA Display IIにiPhoneのカメラを接続して周囲の様子を見ていただきましたが、いかがでしたか。

 初めて社長の顔を見ました。人の顔の輪郭を見たのは初めてです。そのあとその場にいた上司たちの顔も認識できました。自分の顔も、これまでは鏡に映してもぼんやりとしか見えていませんでしたが、RETISSA Display IIでははっきりと見ることができました。「あれ?俺も結構、歳を取っているな」と思いました(笑)。


―その場にあった、製品カタログなども見ていただきましたが、いかがでしたか。

 等倍で(拡大しなくても)、カタログの文字はすべて読むことができました。裸眼では文字を読もうとするととても疲れますし、小さい文字は読めないのですが、RETISSAを使うと小さなルビまで楽に読むことができました。


―普段は使っておられない左眼も試していただきました。右眼との違いはありましたか?

 左眼は強度近視の為あまり使っていないのでダメ元、という感じでトライしました。ところが右眼と同じように見えたので、本当に驚きました。右眼で見たものを全て左眼でも試しましたが、右眼とほぼ同様に見ることができました。


―その後3月から、RETISSAを6か月間お手元において使っていただいたわけですが、主にどのようなシーンで使用なさいましたか。

 両親の顔を、初めてはっきりと見ました。

 右眼の方が見やすいですが、左眼でもうまく使えるようになってきました。場面によって使い分けています。

 iPhoneを三脚で固定してカメラで映した画面をRETISSA で見ています。外で使えば風景も見えます。見たかった伊勢崎の街並みも、見ることができました。

 一番よく使っているシーンは読書と、趣味のレザークラフト(革細工)です。微妙な線の位置を見るのに適しています。今度は彫りにも挑戦してみようと思っています。

 仕事では、パソコン画面を見るときに使っています。

 また友人や知人と話す時も、表情をある程度読んで会話できるようになりましたので、コミュニケーションがスムーズになりました。RETISSAのことを説明して、体験してもらうこともあります。友達からも好評です。


―RETISSAを使って、新たにできたことなどありますか?

 僕のもう一つの興味の対象が骨董品なのですが、所有している古文書や絵画、工芸品にiPhoneのカメラを近づけることで、細かいところまで鑑賞できるようになりました。また、日本刀の刃文(はもん)も同じようにすれば見えるので、喜んでいます。

 以前から剣道と居合をやっていましたが、このRETISSAにカメラが付いたら、据物斬り(すえものぎり)をやってみたいです。


―現在、RETISSA Display II用のアクセサリー カメラを開発中ですが(※1)、ご提案などありますか?

 操作性については、タッチパネルではなく、ボタンを押して操作できるコントローラーがあるとロービジョン者は使いやすいです。

 見え方については、光の量を調整できると良いと思います。自然光を補正する機能があれば、屋外で使えるようになるので、野外のイベントも楽しめると思います。

また、RETISSAと顔の隙間から入ってくる光を遮蔽する構造になっていると、投影画像は見やすくなります。

 それから、現在のカラーレンズも、AR機器として使うなら適していると思いますが、投影画像に集中するなら、完全に遮蔽にする方が見やすいと思います。


―最後に、メッセージを頂戴できますか?

 まず「光をありがとうございます。新しい世界が見えました。」と言いたいです。

 これからも、私のように目の悪い仲間たちの助けになってください。私も全力で支えたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。


―ありがとうございました。


(※1)RETISSA Display IIのアクセサリーカメラは、2020年末の商品化を目指して現在開発中です。


*このインタビューは2020年3月3日と9月14日に行いました。

*個人の感想です。見え方には個人差があります。

*RETISSA Display IIは医療機器ではありません。視力の改善や補正、疾病の治療等を意図するものではありません。


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