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体験者インタビュー第6回 ロービジョンの柔道家が能舞台を鑑賞「能のすり足が、見えた!」

最終更新: 9月16日

RETISSAを実際に体験いただいた方に、その感想を伺うインタビューシリーズの第6回です。今回はRETISSA Display IIを能楽堂に持ち込み、実際の能舞台を鑑賞していただきました。


舞台をテレビカメラで撮影し、その信号を客席にあるiPodを通してRETISSA Display IIに送り、ご覧いただきました。詳しくはこちら


ご協力いただいた方

名前:石川信介選手

年齢:46歳

職業:柔道家(QDレーザ所属)

眼の状態:網膜剥離、強度近視

視力 右:0.02 左:失明










―よろしくお願いします。経歴を教えてください。

 柔道家です。7歳から始め、国士舘高校では正選手として活躍していました。卒業後は実業団に所属していましたが、25歳の時、試合中に相手のひじが右目に当たったことで網膜剥離になりました。手術を受けましたが改善せず、右目の視力は現在0.02です。その後29歳の時には対戦相手のひじが左目を直撃し、手術をしましたが失明しました。当時は落ち込みましたが、間もなく視覚障害者柔道を知りました。翌年には全日本視覚障害者柔道大会で優勝することができました。その後、日本代表としてアジア大会や世界選手権に出場しています。現在の目標は東京パラリンピック出場です。


―ご自身の見え方について教えてください。

 眼鏡は使っていません。人の顔を見分けるのは難しいので声や服の色で判別しています。文字など読む必要があるときは、スマートフォンのカメラを使って拡大して読んでいます。


―テレビやスマートフォンはどのようにしてみていますか?

 22インチの画面の小さいテレビを20センチくらいの距離から見ています。私は視野が狭い(視野検査で30%~40%しか残っていません)ので、大画面のテレビは見づらいのです。スマートフォンは数センチのところに目を近づけて拡大したり縮小したりして見ています。


―実際にRETISSA Display IIで能を鑑賞してみていかがでしたか?

 舞台全体をはっきりと見ることができたので、楽しめました。もっとよく見たいときには、再生機器のズーム機能を使ってアップにしたりして、堪能しました。アップにしたりルーズ(全体を見ること)にしたりという操作は、やっているうちにだんだん慣れてきて使いこなせるようになり、舞台に引き込まれました。疲れは全くありませんでした。

 演者の歩き方が特徴的であることに興味が沸いたので、観察しました。柔道でもすり足は、バランスを保ちながら移動するための重要な技術なのです。能・狂言と柔道に共通点を見つけて面白いと感じました。


―スマートフォンを使ってみたときのとの違いはありましたか?

 スマートフォンはいつも使っているので、操作は慣れています。ただスマートフォンに目を近づけてずっと見ていると目が疲れますし、腕も疲れるので、能の演目を通してみるのは大変です。また、スマートフォンを使うと、画面のアップにした各部分をよく見ることができますが、舞台全体を見るときはRETISSA Display IIのほうがずっとくっきりと見えました。


―今回はアクセサリーカメラ付き試作品※も試していただきましたがいかがでしたか。

 自分が見たいところを見られるのがよいと思いました。舞台(編集部注:座席から舞台までの距離は約16m)も周りのお客さんの顔もよく見えました。拡大や縮小ができたので楽しめました。


―両方について改善点などありましたら、教えてください。

 画面がもう少し明るく見えると見やすいと思いました。RETISSA Display IIは眼鏡のレンズの部分が素通しになっていますが、能を鑑賞しているときにレンズ部分を手で覆ってみたら、より見やすくなりました。舞台を見るときは、自分の周りを見る必要はなく、入力された網膜投影画像だけが見えればいいので、シンプルなカバーがあるといいと思います※。


―ありがとうございました。


今回の企画は能楽協会様のご協力のもと行われました。詳しくはこちらをご覧ください。


※編集部注:アクセサリーカメラは年末の商品化を目指しています。また、鑑賞に適したフレーム(カバー)を開発中です。


*見え方には個人差があります。

*RETISSA Displayシリーズは医療機器ではありません。視力の向上や疾病の治療を意図するものではありません。


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